AI Overviewに自社を出したい|概要の有無・社名・リンクを分けて確かめる

コラム記事

お客様がサービスを探すと、検索結果にAIがまとめた説明が出てくる。その説明に自社も載せたい。先に結論を書きます。AIによる概要に自社を出したいときは、「概要そのものが出ているか」「本文に社名があるか」「自社ページへのリンクがあるか」を分けて確かめます。そのうえで、自社ページが検索に登録されているか、探している人の疑問に答えているかを確認します。掲載を保証する設定はありません。この記事では、Google検索のAIによる概要に絞り、無料で現在地を知る手順と、確認結果に応じた見直しの順番を整理します。

検索した人が知りたいのは、会社名とは限らない

サービスを探し始めた人は、最初から依頼先の名前を知っているとは限りません。自分の困りごとは何が原因なのか、外部に依頼する必要があるのか、依頼するなら何を比べればよいのか。会社を選ぶ前に、こうした疑問を調べる段階があります。

Google検索の「AIによる概要」は、検索結果の中に説明と関連リンクを示す機能です。Googleは、生成AIによる説明が役立つとシステムが判断した場合に表示すると案内しています。すべての検索で出るものではありません。これはGoogle検索ヘルプの公式説明で確認できます。

ここで、読者が欲しい答えと、会社側が載せたい内容を分けて考えます。読者が原因を調べているなら、欲しいのは原因を理解するための説明です。依頼先を比較しているなら、対応範囲や依頼条件が判断材料になります。会社名が並ばない回答を見て、自社だけが選ばれていないと考えるのは早計です。

会社名を含む検索と、困りごとだけを入力する検索も、同じ確認にはなりません。前者で自社の説明が出ても、自社を知らない人の検索で見つかるかは別途確認が必要です。まず決めるのは、どの困りごとで検索する人に、何を知ってもらいたいかです。

「自社が出ない」を、検索画面の状態で分ける

当社では、確認した画面を次のように分けて読むことを勧めます。これはGoogleの内部処理を説明する分類ではありません。目に見える結果から、何が分かり、何がまだ分からないかを整理するための分類です。

検索画面で見えたこと その時点で言えること 次に確かめるもの
AIによる概要そのものがない その検索では概要の表示を確認できなかった 検索した言葉と、通常の検索結果
概要はあるが、社名も自社リンクも見当たらない 確認した範囲に自社は出ていない 回答が扱う疑問と、それに対応する自社ページ
社名はあるが、自社ページへのリンクはない 社名への言及は確認できた 説明の正誤と、表示されたリンクの行き先
自社ページへのリンクはあるが、本文に社名はない 自社ページが関連リンクとして表示された リンク先が扱う話題と、訪問後に分かること
社名と自社ページへのリンクがある 言及とリンクの両方を確認できた 紹介されている条件と、実際のサービスの一致

社名への言及と、自社サイトへの入口は役割が違います。社名が書かれていても、リンク先が他のサイトなら、その場から公式の説明へ進めるとは限りません。一方、解説記事へのリンクがあれば、本文で会社名が強調されていなくても、自社の情報を読んでもらう入口にはなります。

さらに、名前があることと、依頼先として推薦されていることも分けます。単に事例や用語の説明として触れられている場合と、特定の条件に合う会社として紹介されている場合では、読み手への伝わり方が異なります。名前を見つけたら、その前後まで読んでください。

この表で分かるのは、確認した検索画面の状態です。会社としての優劣や、Googleがそのページを選んだ理由までは確定できません。概要が表示されなかった記録を、自社が掲載候補から外れた証拠にしないことが大切です。

掲載対象になる条件と、実際に表示されることは別

Googleの公式資料では、AIによる概要の関連リンクとして表示されるページには、検索への登録と、検索結果で説明文を表示できる状態が必要とされています。検索への登録は「インデックス登録」、検索結果の説明文は「スニペット」と呼ばれます。条件を満たしていても掲載は保証されません。出典はGoogle検索セントラル「AI機能とウェブサイト」です。

ここから分かるのは、サイトがブラウザで開けることだけでは、掲載の前提を確認し終えたことにはならない、という点です。確認する対象も会社全体ではなく、検索した人の疑問に答える個々のページです。トップページが検索で見つかる場合でも、出したいサービスページの状態は別に見ます。

ただし、登録されているページが概要に出ないからといって、直ちに技術的な不具合だとは言えません。掲載対象になれることと、その検索の回答に使われることの間には違いがあります。公開された条件から確認できる範囲と、外部からは確定できない選択理由を分けて扱います。

サイトへの到達や本文の読み取りに疑問がある場合は、前提となるAIに読ませる前に、サイトが締め出していないかを確かめる記事で確認の観点を整理できます。本記事では遮断設定の実装には踏み込まず、Google検索で見えている状態と掲載の前提を結びつけます。

無料で・自分で・今日できる確かめ方

手順1:実際の相談から、検索する言葉を選ぶ

最近受けた相談や商談メモを見て、お客様が最初に困っていたことを拾います。社名や個人情報を検索欄に貼り付ける必要はありません。困りごとを表す言葉だけにして、会社名を知らない人が調べる場面を考えます。

その言葉を選んだ理由も残してください。概要が出やすそうな言葉ばかりを後から選ぶと、本来届けたかった相手の検索から離れてしまいます。会社名を含む確認を行う場合は、会社を既に知っている人の検索として記録を分けます。

手順2:概要の有無、社名、リンク先を別々に記録する

Google検索で選んだ言葉を入力し、「AIによる概要」が表示されるかを見ます。表示された場合は、展開できる部分と関連リンクを確認します。本文中の社名の有無と、自社サイトへのリンクの有無を別々に書き、リンクがあれば実際に開いて行き先のURLを控えます。

検索した言葉、確認日時、端末、ログイン状態も同じメモに残します。画面を保存すると、後から何を確認したかを振り返れます。通常の検索結果、広告、地図の表示を、概要内の掲載として数えないようにしてください。別のAIサービスの回答も、この記録には混ぜません。

概要が表示されなければ、その状態を記録して次へ進みます。言葉を何度も変えて自社が出る画面を探すことと、お客様の検索でどう見えるかを確かめることは、目的が違います。

手順3:答えを載せている自社ページの登録状況を見る

検索した疑問に答える自社ページを選びます。既に自社サイトのSearch Consoleを使える場合は、対象サイトを開き、上部のURL検査欄にそのページのURLを入力します。インデックス登録の状態と、登録されていない場合に表示される理由を記録してください。

この確認では、検索側に登録されている情報を見ることが目的です。「公開URLをテスト」で現在のページを検査する機能とは区別します。現在のページが登録可能と判定されても、既に登録されたことや、検索に掲載されることを意味しません。機能の違いはGoogleのURL検査ツールの公式ヘルプで確認できます。

Search Consoleを使える権限がなければ、この項目は「未確認」と残します。検索でページが見つからないという理由だけで、未登録と断定しません。今日は検索画面と自社本文の確認まで進め、登録状態は管理担当者へ確認する事項にできます。

手順4:検索の疑問と、自社ページの答えを並べる

選んだ自社ページを開き、その検索をした人が知りたいことに答えている箇所を探します。依頼条件を知りたいのに理念だけが書かれている、対応地域を知りたいのに所在地しか分からない、といった違いがないかを見ます。所在地と対応地域のように、似ていても別の情報を読み手に推測させていないかが確認点です。

答えが見つからなければ、不足している情報の種類を記録します。答えがあれば、現在の実際のサービスと一致するかを確認します。ここでできるのは、読者に必要な説明の有無を確かめるところまでです。その欠落が概要に出ない原因だと確定したわけではありません。

当社の無料診断でも、この確認を行っています。

直す順番は、検索の前提から、答えの中身へ

最初に扱うのは、出したいページの登録状況に問題があると確認できた場合です。検査結果と対象URLを管理担当者へ共有し、公開対象のページなのか、なぜ登録されていないのかを確認します。意図して検索に出さないページもあるため、表示された理由を読まずに設定を一律で変更することは避けます。

次に、検索した疑問への答えが自社ページにあるかを見直します。ここでは文章量を増やすことを目的にしません。対応している仕事、適用される条件、説明の根拠など、確認で見つかった不足に対応します。自社でまだ決まっていない条件は、先に事業側で確定する必要があります。

そのうえで、社名やサービスについて誤った説明が出ているなら、公式情報のどこが曖昧か、古い記載が残っていないかを調べます。正しい情報があるのに表示されない状態と、正しい情報自体が公開されていない状態を、同じ改修で扱わないことが大切です。

関連リンクとして出したいのが解説記事なら、訪問した人がその疑問を解決できることを確かめます。サービスページなら、自分の依頼が対象か判断できることを確かめます。会社概要へすべてを集約するのではなく、実際に訪問されるページの役割から見直す範囲を決めます。

検索順位と回答での引用の違いをさらに整理したい場合は、検索順位は高いのにAIに引用されない場合を扱った記事が次の論点になります。順位の確認と、本記事で行った概要内の表示確認は、記録を分けて残してください。

出た画面が見つかっても、施策の成果は別に確かめる

自社が出た画面は、その検索で掲載を確認できた記録になります。ただし、それだけで継続的な掲載や、改修による効果が確定したわけではありません。変更前の記録がなければ、以前から出ていたのかも比較できません。その部分は「効果を測れていない」とします。

確認を続ける場合は、同じ検索の言葉と同じ記録項目を使います。概要そのものがない場合と、概要はあるが自社がない場合を分けておけば、後から記録の意味を取り違えにくくなります。観測の詳しい考え方は、AIの回答が変わるときの効果判断を扱った記事に整理しています。

また、掲載、サイトへの訪問、問い合わせはそれぞれ違う出来事です。社名が出たから問い合わせが増えたとは言えず、問い合わせが増えたから概要が理由だったとも言えません。営業活動や広告など、同時に変えたことも記録し、分かっている変化だけを報告します。

見直しを相談する際は、出なかったという感想だけでなく、検索した言葉、画面の記録、対象ページ、登録状況を渡します。どこまで確認できているかが分かれば、検索の設定を調べる仕事と、説明内容を見直す仕事を分けて検討できます。具体的な変更内容は、そのサイトの構成と運用を確認して決めます。

この考え方の呼び名

ここまで扱った検索結果の機能が、AI Overview、Googleの日本語表示では「AIによる概要」です。検索でページを見つけてもらい、内容を適切に理解してもらうための取り組みはSEOと呼ばれます。Googleは、AIによる概要のために特別な構造化データや専用ファイルを追加する必要はないと説明しています。出典はGoogle検索セントラルの公式資料です。

AIによる理解や回答での扱われ方を改善しようとする取り組みには、AIO・LLMO・GEOという呼び名が使われています。用語の範囲は使い手によって重なりがあり、Googleの特定機能への掲載を保証する名称ではありません。

本記事での出発点は、対策の名前を選ぶことではなく、概要の有無、社名への言及、自社ページへのリンクを分けることです。その記録と検索への登録状況を並べ、確認できた不足から直す範囲を決めます。

よくある質問

AIによる概要が表示されません。自社サイトに問題がありますか。

概要が出ないことだけでは、自社サイトの問題とは判断できません。Googleは、生成AIによる説明が役立つとシステムが判断した場合に概要を表示すると説明しています。概要そのものがない状態と、概要はあるが自社が出ない状態を分けて記録してください。

社名が書かれていれば、自社サイトが引用されたと考えてよいですか。

社名への言及だけでは、自社サイトへのリンクがあるとは言えません。表示された関連リンクを開き、行き先を確認してください。また、社名が事例として登場しているのか、依頼先として紹介されているのかも、前後の文章を読んで分けます。

構造化データを追加すれば、AIによる概要に出せますか。

追加だけで掲載は保証されません。Googleは、AIによる概要への表示に特別な構造化データは不要と説明しています。先に、対象ページの検索への登録状況と、検索した人の疑問に答える情報があるかを確認します。

無料の確認だけで、掲載されない原因まで分かりますか。

検索画面の状態、対象ページの登録状況、本文の情報不足などは確認できます。ただし、Googleが特定のページを回答に使わなかった理由までは確定できません。確認できた事実と未確認の項目を分け、設定やページ構成の変更はサイトの状態に応じて検討します。

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